「いっちゃがいっちゃが」の一言が多様性を生み人を育む

佐藤

おおーそうなんですね、前は試験勉強至上主義だったとか?

そうそう。授業スタイルがガラリと変わりました。前任の学校での私のスタンスがシンプルに「受験は受験勉強、部活な部活」ってしたほうが成績は伸びるだったんです。ただ、最後受け持ったクラスがそいうクラスじゃなくて体験で学ぶようなクラスでした。それこそ宮崎海洋高校の船を借りて海に出て実験するとか、屋久島に行って屋久島の自然を肌で感じて学ぶとか、僕はそういうことは無駄って思ってたんです。『これよかなんぼか受験勉強させたほうが成績はあがるはずだ』と。けどそれは違って、その子達の成績がグンっと上がったんです。

東口先生

佐藤

なるほど、それはびっくりしますよね。

そうです。そこで「え?なんで?」ってなって。子どもたちは勉強よりも実験とか体験の比率のほうが多いんですけど、成績が上がったのを見て、スタンスがガラリと変わり五ヶ瀬に来ました。そしたら、そういう事かと。なのでGIAHS地域の学習、学びを自信を持ってやっていく。地域の人も。

東口先生

かっぽ鶏の作り方とか面白いんですよ。おじいちゃんは高校生よりも体も力も小さいのに高校生よりも一発できれいに竹を割ることができる。そこから生徒は考えるんですよ。角度とか力の入れ方とか、物理学の話になってくると思うんですが、そういうふうに学んでいくんだと。そうなると物理の授業のときにつながって行くんだと思うんです。なので構成して知る学びをもっと自信もやっていくといいですね。

東口先生

佐藤

かっぽ鶏でも、山での生活でも、神楽に至ってもそうですよね。

佐藤

GIAHSの中にある構成主義に基づく、学びを気づいて活かすが大事ってことですね

サスティナブルな地域になるために

佐藤

これからこの地域で大事な事って先生が感じている事はありますか?

これから地域で大事なのはサスティナブルで持続可能な地域になることが一番大事だと思います。それで地域がサスティナブルになるためには何が大事かって「多様性」なんです。それはカナダに行ったときに感じました。

東口先生

佐藤

ほうほう

カナダはもともと先住民族がいて、そこに移民がやってきて迫害をされた歴史もある国です。ただ、カナダは世界で初めて多文化主義を採用した国でいろんな人を認めていったんです。そうすると多様性が認められ、良い悪いがなくなるんです。違いがあるだけで。そうなると悪いって否定されなくなる、何を言ってもよくなる、自由になる。想像力が働く。想像力が働くから、社会でいろんな事が整ってくる。ソーシャルマイノリティの人たちが生活する環境も整っていました。

東口先生

佐藤

すごく多様ですね。

わかりやすいのは駐車場とか障害者用スペースとかに明らかに健常者で車を止める人がいるじゃないですか。そんな状態なんて絶対ないですね。バスに乗るときもみんなが道を空けて、人もわかってるからスペースを作ってあげる。ソフトもハード揃ってる。みんながどうやったら一緒に暮らせるかって想像性が働いている。だから、多様性がサスティナブルを生むのかなって僕は思ってます。

東口先生

佐藤

障害者スペースの話とかすごくわかります!止める人がいるってことを想像できてたらそこ止めないですもんね。

だから日本も多様性がなくなっては良くないと、だからこの地域のように山の上のちょっと傍から見ると不便な場所だけど、自然の流れはたっぷりある、伝統的な学びもある、自然、人とのつながりがある文化が少数派だけど生き残らないと日本がなくなってしまうんじゃないかと思います。

東口先生

佐藤

GIAHSの多様性が大事ですね。

だからGIAHSになったときに、この人のつながりや農業システム自体が評価されたと聞いて嬉しかったです。保存方法も動的な保存ですよね、固定化すると違うし、変わりながら変わらないから結果的に神楽も残ってきて、文化も残ってきた。だから、こういう地域を残していかないと日本全体がなくなっちゃうんじゃないかと思っています。

東口先生

実際に子供がいたときはご飯とかもたべさせてもらってて、こっちは申し訳ない気持ちなんですけど、地域の人が『いっちゃがいっちゃが子供が遊びにきちょるから』って言ってくれて「この感覚でこの場所に居てもいいんだ」と思いました。

東口先生

佐藤

僕もそうやって育ちました。子供ができてもそうすると思います

都会の公園でサッカーしたらダメとか、大声出したらダメとか、聞くと、この地域の人からすこし学んだらと思いますよね。それが『いっちゃが』って一言言ってくれたら、親にも余裕が生まれるし、子供ものびのび育つと思います。

東口先生

佐藤

ただの『いっちゃがいっちゃが』に深い意味がありますね。

いっちゃがいっちゃがの一言はお互いを許容し、認め合い、そこから多様性が生んでいくよね。という話で今回のインタビューは終わりました。

幸せのカタチはいくらでもあるので、余裕を持って「いっちゃがいっちゃが」の言葉をかけれる地域でいれるといいのかなと思いました。

それでは今日はこのへんで、ではでは。

2 Comments

アバター Alyssa Onsgard

After research a couple of of the blog posts on your web site now, and I truly like your means of blogging. I bookmarked it to my bookmark website listing and might be checking again soon. Pls try my website online as effectively and let me know what you think.

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。